Raspberry Pi を触り、色々調べたことで最近の潮流にさらされ、
現サーバーを立てて半年しか立っていないにも関わらず、
新たなイメージがあれこれ湧いてきたのでそのメモ。
背景
PCを触り始めた当初から Windows機を外部から WoL で起動、SSH でトンネル掘って,,,と色々していたが、
その後研究室活動でネットワークや Linux に触れて少し詳しくなったこともあり、
Linuxベースの 365/24 な自宅サーバーを稼働しはじめたのは 2013年のことである。
サーバーに求める機能は色々あるが、やはり大きいのはテレビとファイルサーバー。
私のサーバー構想の変化は、この辺の事情が変わってきたのが大きい。
2013年当時の状況と現在の違い
まずチューナーを取り巻く環境の違いが一番大きいしょう。
当時は PT2/3 が圧倒的で、ましてや Linux でとなると他の選択肢は無いに等しかったと思います。
Rasberry Pi は当時からありましたが、
まだ圧倒的に非力で I/O も弱く、ましてや PCI(e)も無いので、
これらを組み合わせてサーバーにするのは、あまりにも障壁が高く考えられなかったと思います。
その後、これらの状況が少しずつ改善していっているのは見聞きしていましたが、
逆にそのせいで、分かった気になっていたのかもしれません。
つまり演算能力は非常に貧弱であり、手元のマシンでこの程度だからラズパイでは無理だろうと。
しかしそれはストリーミングなどをソフトウェアエンコードで行っていたからというだけの事なのですが。
半年前までのイメージはこんな感じだったと思います。
その後、サーバーをアップデートしたのをきっかけにハードウェアエンコードを試し、
今回 Raspberry Pi を触ったことで、使い慣れた Ubuntu がほぼそのまま扱えることを知り、
また CUI ベースなら結構色々なサービスを一手に担えそうなことを実感して、今日に至るという訳です。
次期サーバー構想
- ベースは前述の通り Raspberry Pi
- システムファイルは USB-SSD
- メインストレージは USB-HDD-array or NAS
- OS は Ubuntu Server LTS
- チューナーはUSB接続
- Mirakurun + Chinachu/EPGStation + ハードウェアエンコード で LAN内共有
ラズパイベースの次期サーバー構想 Q&A
ラズパイをベースにした新自宅サーバー構想に対する、自身への一問一答。
- ラズパイは PCIe が無く、(安定, 枯れた)チューナーが無いでしょ?
⇒ 当初は(特に Linux 界隈では) PT2/3 1強に近かったが、
今は Linux で動作実績のある USB のチューナーが複数ある -
チューナーが揃ったとしても、自宅内の他端末と共有, ストリーミングできないでしょ?
⇒ ラズパイが GbE, USB3 など速い I/O を複数備えるようになった
⇒ ハードウェアエンコードでリアルタイム処理が可能
⇒ Mirakurun などでチューナーをLAN内で共有することもできる
-
ラズパイはシステムが microSD、遅い+長期に常用できないのでは?
⇒ USB, Network からのブートも可能になった -
でも Raspberry Pi OS (旧 Raspbian)のような、ある意味特殊な OS が必要でしょ?
⇒ 個人的に使い慣れた Ubuntu Server (Arm版だが) そのまま動く
⇒ Samba, OpenVPN などテレビ以外の機能も簡単に追加できる
⇒ 低速ながらコア数は稼ぎやすいので、これらのサーバーとしての動作には向いている
⇒ Docker コンテナなどを用いて以前より比較的容易に構築できる -
でも2台もサーバー, パソコンを置くの邪魔でしょ?
⇒ Raspberry Pi は殆ど嵩張らないし、
メインPC側も Mini-ITX や NUC など小型で高スペックなマシンが今は組める
⇒ 逆にOS, I/O とか電力などの各種制約が無くなり、
メインPC として Mac, ノート/NUC, Windows機などかなり自由に選べるようになる
⇒ 家庭の構成の変化から、そう遠くない将来にそれなりのスペックのメイン端末を所望される気もする -
ラズパイが小さくても、結局ストレージが嵩張るでしょ?
⇒ 以前は5台で RAID とかしていたが、録画ファイル程度なら2台で十分, ミラーリングまでできる。
単機能で比較的安価な複数スロットのHDDケースを使えば十分。
このあたりは、4K配信が一般化してくるなどするとまた変わってくるかもしれないけれど。