Asphalt 8 のPROキットの統計処理について説明します。
一応、統計に携わる仕事をしているので
それなりに正しい統計処理をしていると思いますが、
やっていることを以下で説明します。
おきまりの文句ですが、
元データとその統計処理、各PROキットの獲得確率の正しさを保証するものではありません。
データ
データを処理するにあたり、いくつか仮定をしています。
当該データ積算期間内において、各カードの獲得確率は不変
例えば今度のR&D車はV8エンジンだから、しばらくV8を出にくくしようなどと、
GameLoft が抽選確率の操作はしていないという仮定です。
(いわゆるガチャの確率を弄ることは、日本の法律的にOKなんでしょうかね?)
新しいエンジンが追加された時など、明らかに確率分布が変わりそうな時は、
そのアップデート反映後からデータを積算し直しています。
一応この仮定が正しそうかは確認するようにしていて、
各クラスパーツ、テック、エンジンカードなどのカード種別の入手確率が、
適当な期間毎にどれくらいバラつき、一定とどの程度無矛盾かをモニターしています。
2σ程度離れて怪しい期間もチラホラあるのですが、
その期間内に相当数のボックスを開けないと確度が出ないので、
あまり強いステートメントは出せません。
ランダムボックス2〜5は同じ抽選確率に従っている
ランダムボックスのサイズ毎に処理して、
鉄人ボックスやランダムボックス全てが同じであるかを定量的に評価できればベターですが、
どうしても鉄人ボックスよりも各々のランダムボックスの獲得カード数が少なくなるため、
ランダムボックス2〜5を合算して処理しています。
ちなみに鉄人とランダムボックス(合算)は統計精度の範囲で各確率が一致しているようです。
無料ボックスは明らかに異なるので別処理しています。
他のボックスについてもサイズ違いは同じ確率に従っている
例えばテックボックス1とテックボックス3は記録上でも区別していません。
まぁそもそも区別できるほどたくさんボックスが手に入らないのもありますが。
("たくさん" というのはカード1000枚分とかそういう量です)
表中の誤差について
基本的に全て母集団に対してある事象が出るか出ないかの確率なので、
二項分布の分散の平方根を標準偏差として、
試行回数で規格化したものをその確率に対する誤差として表示しています。
具体的にはある事象が起こった確率p
, 試行回数N
に対して、
確率の誤差σp=sqrt(p(1-p)/N)
で計算しています。
エンジンカードについては中央値と共に90%信頼区間として
正規分布の90%の上限・下限に対応する ±1.644854σ を表示しています。
当該エンジンが10枚程度出ていればそれなりに近い値になります。
一方で当該エンジンがまだ1, 2枚しか出ていない間は統計的にはあまり正しくありません。
あまり正しくないのは自覚していますが、面倒なの多分直しません。
統計が少なくまだ当該エンジンが出ていない場合は、
ポアソン分布の90% 上限に対応する 2.30 を試行回数で割った値を表示しています。
表中のボックス名について
"Super Racer (Kit) Box" は「鉄人ボックスDX」の英名です。
"Random Box" はそのまま「ランダムボックス」です。
"Free Box" もそのまま「無料ボックス」です。
"Dedicated Box" は、グラフの種類によって指す物が異なります。
- パーツカード内訳:→ パーツボックス, D〜S各クラスボックス
- テックカード内訳:→ テックボックス
要はそれぞれパーツのみ、テックのみしか出ないボックスですね。
R&D, EDD, Championship用等の特殊ボックスについて
一応、記録は控えているのですが、
なにぶん特定の種類の特殊ボックスがそれほど多く入手できないので、
確率について言及することはないと思います。
一言コメントすると、
R&DのXXXXベーシック/アドバンスドボックスNには、同じ名前のボックスにも関わらず、
専用エンジンやアドバンスドテックなどレアカードが出るものと、出ないものがあります。
これらはPRO倉庫スペースが一杯で、未開封ボックスとして上部の列にためると、
同じ名前ながら別のボックスとして整理されるので、
よく見るとエンジンの出る箱、出ない箱を識別して開けることができます。